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看護師を燃え尽き症候群で退職した人の復職!
恭子
看護師には人に対する看護に情熱を傾けて、献身的に頑張っておられる方がたくさんおられます。しかし、その中には頑張りすぎてしまうことで、ストレスが過剰に圧し掛かってしまい、仕事に対する意欲がなくなってしまったり、人に会うことが苦痛になってしまったり、朝起きれなくなってしまう方がおられます。
そのような症状のことを「燃え尽き症候群(バーンアウトシンドローム)」と言われています。
もしも過去、看護師をされていた人がこの燃え尽き症候群で退職したという経験の持ち主であれば、復職の際にはこれからお伝えする内容をきちんと把握した上で行うようにして頂きたいと思います。
燃え尽き症候群(バーンアウトシンドローム)とは
恭子
燃え尽き症候群とは、決して仕事などをやり終えて、満足しているような状態を指すものではありません。
文字通り、自分の心が燃え尽きてしまい、何もできなくなるという状態のことを指しています。
それまでは、とても高い目標に向かって、ストイックに看護をしていた人が、心の中がぽっかりと穴があいた状態となり、そんな自分を責めて自己嫌悪に陥ることも多くあります。
燃え尽き症候群の初期の段階においては、辛いと感じていても「頑張らないといけない!」とさらに頑張ろうとしてしまいます。しかしその段階では、もうすでに心も体も悲鳴をあげている状態です。
その状況においても頑張ろうとして、さらに心身にストレスをかけ続けてしまうことで、心も体も燃え尽きた状態になってしまうのです。
燃え尽き症候群は、もともと努力家で生真面目な人が多く、目標に向かってひた向きに努力のできる人が多くおられます。そのため燃え尽き症候群の初期段階では気が付かないことも多くあり、気が付いた時にはもうすでに重症ということも少なくありません。
重症になってしまうと、仕事に対する意欲はまったく失われてしまいます。仕事の日でも朝起きれなくなってしまうこともあります。また休みの日であっても何もすることができません。それまでできていた買い物やショッピングなどをする意欲も湧いてきません。
それどころか、トイレやお風呂までも面倒となってしまい、家に引きこもってゴロゴロした生活へと変化してしまいます。もともと努力家の人が多いですから、周りの人もその変貌ぶりに付いていけず、単に怠けているだけのように見られることも多くあります。
そのために、周りからも理解されていないと孤独感が強くなってしまい、最悪の場合、自殺企図も強くなってしまうのです。
燃え尽き症候群(バーンアウトシンドローム)に見られる症状
恭子
燃え尽き症候群は自分では気が付かないことが多くありますから、何か兆候があった時点で処置をしなければなりません。燃え尽き症候群になる人は繰り返してしまう傾向があるから要注意です。
次のような症状が出てきた時や、過去にこのような症状があった人は注意してくださいね。
○何をするにも集中できなくなった
○人に会うことがおっくうになった
○前向きに考えられないようになった
○食欲がわかない、食べたいと思わない
○常に疲れている
○常にイライラしている
○頭痛や下痢が続いている
燃え尽き症候群(バーンアウトシンドローム)になりやすい人とは
恭子
この燃え尽き症候群は誰しもがなってしまう可能性がありますが、すべての人がなってしまう訳ではありません。
人のために尽くすことを生きがいにしているような人は、燃え尽き症候群になりやすい傾向にあると言えます。そもそも看護師になることは転職であると考えていて、患者さまの笑顔や改善の姿を見ることが、自分にとっての一番のモチベーションとなるような人です。
そして患者さまとの関係については、自然に一線を越えて深く関わろうとします。すべて患者さまのために尽くそうとしてしまうのです。
そして看護の理想と現実のギャップに苦しんでしまいます。看護に対する理想が高いと、現実との違いに困惑して、その穴を埋めようとする中で燃え尽き症候群になってしまうのです。
燃え尽き症候群(バーンアウトシンドローム)にならないようにするには
恭子
統制された情緒的関与
燃え尽き症候群になってしまう人というのは、仕事や患者さま、職員などとの距離感をうまく取ることができない傾向にあります。
根が生真面目ですから、何事にも真剣に向き合ってしまい、深く関わろうとします。もちろん仕事に対して真剣に向き合うことは大事ですが、その距離感を掴むことは自分を護るためにも必要です。
看護には「統制された情緒的関与」が必要であると言われています。
統制された情緒的関与とは、「一歩引いて関わる」ということです。
一歩引いて関わることで、冷静に看護業務ができるようになります。いい方を変えれば、ドライに関わることだと言えます。
一人の人に深く関わるということは、決していい看護であるとは言えません。患者さまの感情に看護師が振り回されてしまうこともあるからです。
職員間の関係においても同じことが言えます。みんながチームとして働いていますので、周りの動きを見ながら働くことも大事になってきます。
一歩引いて関わるということは、冷たさを感じるかもしれませんがそうではないのです。深く関わりすぎて行う看護は、決していい看護ではないのだということに気付くようにしましょう。
自分の気持ちをさらけだすことのできる人を見つけよう
燃え尽き症候群になってしまう人は、常に相手の気持ちを考えて行動することが多いですが、逆に自分自身の気持ちをさらけだすことが苦手であることが多いです。
自分の気持ちを吐きだすことのできる相手を見つけておくことが大事です。
自分が正しいと思って行動していることでも、「それはおかしいんじゃない」ってこともあると思います。
仲のいい人でしたら、「そんなこと止めておいた方がいいんじゃないの」って忠告してくれたりもします。
自分の話をすることは、相手に迷惑だと考えてしまう人がいますが、そんなことはありません。親友や家族、信頼できる上司などでしたら、真剣にあなたの気持ちを受け止めてくれると思います。
自分の想いを語ることで、自分の気持ちを整理できますし、自分の進むべき方向性を正すこともできます。
「カタルシス効果」といい、話をするだけでもリラックスできる効果があると言われていますから、自分の口で話をすることがとても大事なことなのです。
もしもそれでも苦手ということであれば、「日記」から始めてもいいでしょう。
日記には自分の想いを吐き出すようにしましょう。ここでは何もオブラートに包む必要はありません。それだけでも気持ちの整理ができて、すっきりすることができます。
燃え尽き症候群(バーンアウトシンドローム)になってしまったら
恭子
責任感の強い人であれば、退職して周りに迷惑をかけることが嫌な人もいるかもしれませんが、まずは自分自身の体制を整えることの方が優先です。
場合によっては退職することが必要だと思います。
また転職による道を考えられるようなことであれば、積極的に看護師求人サイトを活用して、担当コンサルタントと共に次の道を考えていきましょう。
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