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看護師に多い慢性疲労症候群にならないようにするには!
恭子
ブランクのある看護師の中には、「慢性疲労症候群」によって離職された人もおられるかもしれません。
あるいは、慢性疲労症候群と思われる症状で退職された方もおられるかもしれません。
疲れが取れなかったり、疲れのせいで頭痛が酷くなったりします。人に会ったり、仕事に対する意欲もなくなります。
あのナイチンゲールも慢性疲労症候群であったと言われています。では、慢性疲労症候群にならないようにするにはどうすればいいのかお伝えしていきますね!
慢性疲労症候群(CFS)ってどんな病気なの?
恭子
この慢性疲労症候群になってしまうと、疲労が抜けない状態になりますので普段からゴロゴロするようになります。
家族など周りの人は、怠けていると思ってしまうことが多いのですが、本人からすれば別に好きでゴロゴロしているのではなく、そうせざるを得ないくらいに倦怠感が酷くなってしまうのです。
日本人では、0.1%程度の割合でこの慢性疲労症候群の人がいると言われています。『参考 厚生労働省 難病・慢性の痛み関連情報』
この慢性疲労症候群は疲れが抜けない、ということからスタートしますが、風邪を引いているわけでもないのに熱が出たり、頭痛が起こったりします。また運動をしたわけでもないのに、関節痛や筋肉痛が起こってしまうこともあります。
病院に診察にいっても、特に異常はないといわれることも多くあります。この慢性疲労症候群は、脳の炎症によるものであると考えられています。原因不明で、治療法もない状態なのです。
慢性疲労症候群(CFS)は看護師がなりやすいってホント?
恭子
看護師のお仕事は、夜勤を含めた変則勤務になることが多く、業務量も大変多くありますから、身体へのダメージはとても大きくなってしまいます。
そのために慢性疲労症候群だけでなく、自律神経失調症などを起こすこともあると言われています。自律神経失調症とは、自律神経である「交換神経」「副交感神経」の切り替えがスムーズにできなくなってしまう疾患です。
交換神経・副交感神経は私たちが頑張ったり、リラックスしたり気持ちを切り替える時に必要な神経で、「オン」「オフ」を使い分けて体を休ませるようにできる機能です。自律神経失調症になってしまうと、このオン・オフが出来なくなり、どんな時でも神経が緊張状態となってしまうのです。
自律神経失調症の状態が続いてしまうと、眠ることもできずに疲労困憊状態となってしまいます。
慢性疲労症候群は、字のとおりで慢性的に疲労が蓄積することで起こります。看護師の仕事が辛くて、我慢して頑張るような人に見られる症状なのです。
慢性疲労症候群(CFS)にならないようにするために
恭子
看護師でがんばり屋さんは、患者さまの看護に対してや、業務全般において手を抜くということができません。常に自分自身の持っている力すべてをぶつけようとします。
文句も言わない生真面目なタイプの人であれば、人のせいにしたり、発散できないことも多くありますので、ストレスをすべて自分自身にかけてしまいます。
慢性疲労症候群だけでなく、自律神経失調症やうつ病などのリスクも高くなります。
大事なことは疲れを必要以上に溜めないこと。
特に良質の睡眠を取ることがとても大事であるとされています。
慢性疲労症候群の始まりに、「うまく睡眠が取れなくなる」というものがありますが、睡眠が取れない、疲れが溜まるという悪循環に陥ってしまうのです。
良質の睡眠をしっかりと取るということが、この慢性疲労症候群の予防と回復において、とても重要なことになります。睡眠は疲れを取るためにとても重要なことですので、良質な睡眠を取らないと脳がどんどん疲れてしまうことになるのです。
看護師のお仕事は、業務中では常に緊張状態が続きます。持ち場によっては、まったく気が抜けないということもあるかもしれません。そのような状態が続くことが、脳が興奮状態となってしまい、仕事が終わって帰宅しても眠れないということもあるのです。
夜勤の仮眠時間で眠れないという看護師はいますが、仮眠時間に上手に眠ることができずに、溜まっている仕事をこなしているようなタイプは慢性疲労症候群の予備軍と言ってもいいでしょう。
大事なことは、短い時間であっても「オン」「オフ」の切り替えをすることが大事なのです。休憩時間やトレイに行く時間など、少しの時間であってもリラックスするようにすれば、慢性疲労症候群のリスクはぐんと軽減するのです。
これって慢性疲労症候群(CFS)かも?と思った場合
恭子
もしも看護師として復職して、慢性疲労症候群かなと思うような症状が出てきた場合には、慢性疲労症候群を診察することのできる医療機関にて受診することが良いでしょう。
ただ、慢性疲労症候群を専門に診療している病院はとても少ないのが現状です。みなさんの住んでいる地域には存在しないかもしれません。インターネットなどで検索して探してみるといいでしょう。
病院に診察に行くと、まず問診により現在どのような状況が続いているのかを確認されます。その状況に合わせて対処療法を行っていくことになります。
疲れのほかにも、頭痛や発熱、肩こり、関節痛など、気になる症状はしっかりと医師に伝えておきましょう。またいつぐらいから発症しているのかも伝えるようにしましょう。
基本的には対処療法になりますから、疲れを取っていくための治療を行うことになります。症状を少しずつ軽くしていって、看護師へと再度復帰できるようにすることが治療の目的になります。
もしも眠れないということでしたら、睡眠がうまく取れるように睡眠剤などを服用してコントロールしていきます。
慢性疲労症候群(CFS)になってしまった場合
恭子
責任感の強い人であれば、退職して周りに迷惑をかけることが嫌な人もいるかもしれませんが、まずは自分自身の体制を整えることの方が優先です。
場合によっては退職することが必要だと思います。
また転職による道を考えられるようなことであれば、積極的に看護師求人サイトを活用して、担当コンサルタントと共に次の道を考えていきましょう。
看護師求人サイトの利用はこちらのページ
「看護師求人サイトの活用方法!自分に合った看護師求人サイトの見分け方!」
を参考にしてね!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ひょっとしたらあなたも以前、慢性疲労症候群だったのかもしれません。疲れが取れずに、どんどん蓄積して、頭痛が酷い、発熱がある、やる気がでない、人に会う気にならない、ということがあるならば、今回の復職も、本当に気を付けて求職活動を行った方がいいでしょう。
慢性疲労症候群になる人は、繰り返す可能性もあるのです。
もしも以前、看護師として働いていた人であれば、性格的に見てもまた繰り返して慢性疲労症候群になってしまうリスクが人よりも高くあると自覚しておきましょう。
慢性疲労症候群は治らない病院というわけではなりません。すぐに良くなる病気ではありませんが、じっくりと治療に取り組むことで回復させることができます。
症状が出る前に、「こんな仕事の取り組みをしていたら慢性疲労症候群になっちゃうな!」って気付いてほしいと思います。自分自身が意識することで、発症するリスクはどんどん低くなっていくからです。