看護師は夜勤で太る?そのメカニズムとは!
恭子
夜勤を含めた病棟勤務などにおいては、実際の研究でも太りやすいということが分かっています。夜間眠らないことによってホルモンバランスを崩してしまい、さらに夜勤のストレスにより食べ過ぎてしまうためであると言われています。『参考 日本看護協会 夜勤中の仮眠のすすめ ~夜勤とうまくつきあうために 』
これから看護師として復職を目指している人が、ホルモンバランスを崩さないように、ストレスを溜めすぎないように働くにはどうすれば良いのでしょうか。夜勤を含めた変則勤務でも太らないという方法についてお伝えしていきたいと思います。
夜勤によるホルモンバランスの崩れに注意!
恭子
人間は基本的に夜間は眠るものであるとされています。夜は眠って、日中は活動することによって、生活リズムができ上がり、ホルモンバランスが整うと言われています。
夜勤を含めた変則勤務の看護師であれば、当然生活リズムは崩れやすくなっています。
さらに看護師の夜勤業務は、長時間少ない職員体制の中で患者さまに対して業務を行わねばなりません。当然、睡魔も襲ってきますし、疲れも感じます。しかし命を預かっているという緊張感が強く、精神的なストレスはとても大きくなってしまいます。
この夜勤中の疲れやストレスを心身に与えることで、ホルモンバランスを崩してしまいがちになってしまいます。
ホルモンバランスってなに?
女性ホルモンである「エストロゲン」「プロゲステロン」によって、女性の体はコントロールされています。このホルモンによって、心や体のバランスを保ち、女性が女性らしくでき、妊娠や出産をすることもできるのです。
このホルモンは、生理周期の中で分泌量を調整してバランスを保っています。
女性ホルモンは卵巣によって分泌されています。しかしここで寝不足やストレスなどの影響を受けてしまうことによって、自律神経が乱れてしまうことになります。自律神経はホルモンの分泌に影響を与えてしまうのです。
ホルモンバランスを崩してしまうとなぜ太るのか
ホルモンバランスを崩し、自律神経をも乱してしまうと、心身に対して悪影響を与えます。倦怠感、めまい、動機、片頭痛、手足の冷えなどの自覚症状が出ることが多くなります。
女性の中には「手足の冷え」に悩んでいる人が多くいますが、これはホルモンバランスを崩しがちであることが多くあります。ホルモンバランスを崩している状態である時は、体が緊張状態となっています。体が緊張状態になっていると、体全体の血行が悪くなり、冷え症が悪化してしまうのです。
体が冷えてしまうと新陳代謝(ターンオーバー)が悪くなってしまいます。新陳代謝が悪くなってしまうと、食べた物をどんどん体の中に蓄積してしまいます。するとそれほど多くの物を食べたわけでもないのに太ってしまう原因となってしまうのです。
ストレスで食べ過ぎてしまうメカニズムとは
恭子
ストレスで食べ過ぎてしまうという人はおられるのではないでしょうか。精神的なストレスを食べることで解消しようとする人は少なくないと思います。
精神的なストレスを受けると空腹になる周期が早まり、それにより食べ過ぎてしまうことが分かっています。
夜勤業務の時には、やたらお腹が空いてしまうという人は少なくないと思います。夜勤のたびに食べ物を買い込んで夜勤に入るという人はたくさんおられます。
夜勤は基本的にストレスの溜まる業務です。そもそも眠っている時間に働かねばならないというだけでもストレスになりますし、さらに長時間、睡魔と闘いながら業務を行わねばなりません。夜勤中であっても、業務は待ってくれません。急患や急変などの対応に追われる事も珍しくありません。
そんなストレスから、夜勤ではお腹がすいて食べてしまうという状況を生み出してしまいます。ストレスの解消のために食べてしまうことになります。
実際、ストレスが大きいと、空腹を感じる物質が多量に分泌され、同時に食欲をコントロールする物質が抑えられてしまうのです。これが夜勤中にお腹が減ってしまうメカニズムです。必要以上に食べてしまうことになります。
夜勤においてホルモンバランスを崩さストレスを溜めないようにするには
恭子
自律神経を乱さないようにする
ホルモンバランスは自律神経と大きな関係があります。ホルモンバランスを崩さないようにするには、自律神経を乱さないようにすることが大事になります。
自律神経とは私たちが緊張して仕事をしたり、リラックスして体を休めたりといった、オンとオフを使い分ける大事な役割を持っています。
特に看護師は、患者さまの命を預かっている仕事ですから、とても緊張感のある仕事です。この緊張感が長くなってしまうことで、自律神経のオンとオフの区別がつきにくくなってしまいます。
夜勤は2交代の病院ですと、16時間程度にも及び、その間、常に緊張状態にあるとしたら、勤務が終わって期待してリラックスできる時間になっても、うまくオフの状態に切り換えることができなくなってしまいます。
たとえ勤務が長くなったとしても、その中でもオンとオフを使い分けるようにしましょう。夜勤中は職員数も少なく大変な業務ですが、休憩時間や仮眠時間などを有効活用することによって、ホルモンバランスを崩さないようにすることができます。
休憩時間や仮眠時間はしっかりと休憩をするようにしましょう。その時間は別の業務を行わないようにして、しっかりと体を休めることが先決です。
仮眠時間はしっかりと眠るようにします。仮に眠れないとしてもリラックスして過ごすようにしましょう。温かい飲み物を飲むなどして、リラックスして過ごすようにすると、自律神経がリラックス状態である副交感神経優位となってくれるのです。
この副交感神経をうまく優位にすることができれば、ホルモンの分泌もしっかりと行うことができますので、夜勤をしていても太りにくい体へと変化してくるのです。
ストレスを溜めずに食べ過ぎないようにするには
食べ過ぎないようにするために、食事の制限をする人がいます。しかし根本的な原因は、食べ過ぎることではなくストレスにありますので、食事の制限をし過ぎてしまうとストレスを逆に溜めてしまうことになります。
食べないようにしてもストレスが溜まってしまうと、新陳代謝が悪くなりますから、食事制限をしても太る原因となってしまうのです。
夜勤中に食べるものを考えていきましょう。
食事はしっかりと摂りましょう。食事を摂らないと仕事が効率よくできないようになりますし、疲れもストレスも溜まります。
食事以外の間食については、チョコレートなどの甘いものやカロリーの高いものは控えるようにしましょう。どうしても甘いものが食べたい場合は、人工甘味料を使ってみたり、甘いものでカロリーの低いものも販売されていますから、そのような商品を選ぶことが良いでしょう。
例えば自分で温かい紅茶などを持参し、人工甘味料で甘味を付けておけば、リラックスすることもできますし、甘味で満足感を得ることもできます。
最後に
恭子
夜勤を含めた勤務を考えている場合は、生活リズムを崩しやすく、結果太りやすくなったり、体調を崩したりします。
ホルモンバランスやストレスは年齢によっても感じ方が随分変わってきます。ブランクの多かった人が復職する際には注意が必要です。
決して無理をすることなく、自分の体調に合わせて働くことができるように工夫して働くようにしましょう。